014 | 料理百科 43 特集1 エスニック料理 | 柴田書店 | 2000 | ISBN4-388-80581-5 C9477 | 1000円 | 食材紹介 レシピ 店舗紹介 |
料理玄人相手の雑誌のエスニック料理特集.
やはり有名店のメニューのレシピと,いかにして客を集めるか,という視点からの記事が続く.レシピは中野のタンドール「具だくさんの野菜カレー」,恵比寿「シャンプライ」の「ソムタム パクブン(青いパパイヤの辛子あえサラダとタイ料理)」,世田谷の「リトルサイゴン」の「生春巻」,道玄坂の「アンカラ」の「ドネル・ケバブ」,沖縄料理まで含めており「リトル沖縄」の「ゴーヤチャンプルー」など.また,作り方は載っていないが「アジアの麺」が写真入りで6種類掲載されている.どれも実にうまそうにみえる.
店舗紹介はレシピの紹介と対応しているものと,「東西エスニック料理店15選」がある.15選のほうは,たとえば名古屋のインドシナ料理店「アンナンブルー」,渋谷の「沖縄・無国籍料理 あいあい」,原宿のタイ料理店「カフィア ライム」,南青山のトルコ料理店「ゲリック」,京都のタイ料理店「The King and I」,大阪のインドネシア料理店「Cita Cita」,渋谷の創作料理店「Beulah」,世田谷のメキシコ料理店「ラ・ゴルディータ」などである.日本は実にいろいろな国の料理が食べられる国だとあらためて感心する.
いつものとおり商売関連の蘊蓄が満載されているがカレーに限った内容ではないので割愛する。
冒頭に東南アジアで利用される各種スパイス(バイ・マックルー,クラチャイ,タクライ,カー等)の写真入りの簡単な解説がある.粉末タマリンドをベトナムクノールがつくっているのには驚いたし、日本でも欲しいと思う。冷凍品の紹介もあり,どれもオープン価格というのはコンピュータ業界の悪しき真似のような気もした.確かによく考えてみればこちらの「オープン価格」には自然現象などの要因が関ってくるのではあるが,冷凍食品というのはそのあたりのコントロールが比較的楽なのではなかったか.他にも基本調味料である醤類,加工ソース類などの紹介もある.