015 | 料理百科 33 特集1 カレーライス ハヤシライス オムライス | 柴田書店 | 1999 | ISBN4-388-80567-X C9477 | 1000円 | レシピ 店舗紹介 蘊蓄 |
玄人相手の料理雑誌の「カレー」特集。カレーといってもこの回は(メインではあるものの)トッピングでの勝負を計算している.
人気店のさまざまなトッピングが紹介されており,お客をいかに飽きさせな いか,という視点からのさまざまな工夫が伺える.例としては「ほうれん草と 卵」「揚げ野菜」「オムレツ」「しょうが焼きと生卵」「チキンテリヤキ」の レシピが挙げられ,また写真で「とんかつと目玉焼き」「チキンのから揚げ」 「仔羊のロース」「コーン」「ほうれん草とチーズ」「キャベツの丸煮込み」 「活トコブシ」「麦いか」そして最後に「納豆」と来る.野菜カレーの上に大 根のケンを載せるのは確かにさっぱりしていてよいかもしれない。しかしその 場合には、カレーが薄くならないために、きちんと水を切る作業が必要になるだろう。
トッピングを重視した店舗紹介としては,大阪の「辛来飯(かーらいす)」(フライ),京都の「ガラムマサラ」(?),市ヶ谷の「カレーの王様」(なんでもあり),築地の「キッチン スイス」(カツカレー),文京の「じねんじょ」(生薬),世田谷の「茄子おやじ」(野菜),大阪梅田の「ハナグルメ」(野菜),名古屋の「ボンベイ」(?),同じく名古屋の「MORI」(セット?),神保町の「まんてん」(揚げシュウマイ)などで,いずれ劣らぬ業師ぞろいという感じである.
「小規模飲食店の経営基礎技術」という連載の「一つの商売の周期は成長をはじめてから20年」という指摘はなるほどと思った.とにかくこの雑誌は,素人にはどこをよんでも面白い.