030 | はじめてのインド料理 | ミラ・メータ | 文化出版局 | 1996 | ISBN4-579-20536-7 C5077 | 1480円 | レシピ 蘊蓄 |
インド料理の総合解説本入門編
「カレー」と命名されているものは「チキンカレー」「ヨーグルトチキンカレー」「挽き肉とグリーンピースのカレー」「ビーフカレー」(!)「ラムカレー」「エビカレー」「野菜カレー」「ほうれん草とチキンのカレー」「カボチャのカレー」「赤インゲン豆のカレー」など.他には炒め物として「じゃがいものとグリーンピース」「インゲンとじゃがいものココナッツ味」「オクラ」「茄子とピーマン」「モヤシとキノコ」「大根と大根の葉」「かぶとグリーンピース」「小松菜と鶏肉」など.他にはピラフ,お粥,チャパティ,サモサ,そして「カチュンバル」と呼ばれる各種のサラダ類,ヨーグルトを加えた「ライタ」,そしてコリアンダーを使った「グリーンチャツネ」,飲み物として「ラッシー」「お茶」,デザートで「シュリカンド」「キール」「ニンジンの甘い煮物」などが挙げられる.いろいろあるものだとあらためて感心する.
インド出身の筆者が,食器やキッチン道具,インドの民間療法まで含めて料理全体を説明してくれている.この本は筆者の「入門編」のようなものにあたる.そのためか,多くの料理が「30分以内にできる」ものとされていることから,「カレーは煮込むもの」という妙な常識にとらわれてはいけないのだということもわかる.また,自分としては,お客をもてなす時には料理に銀箔をのせる,というのは,もてなしの気持ちとしてはわかるのだけど,知らない現代人は「なぜアルミ箔がついてるの?」とびっくりするかもしれない.食べてうまいものでもなかろう.また,食器も銀色のものがよく使われているらしいのだが(確かにターリーの皿は銀のものが多い)この感覚は何に由来するのだろうかと疑問に思った.
本のはじめに、基本スパイス13種類(ベイリーフ,黒胡椒,カルダモン,サフラン,シナモンスティック,クミンシード,赤唐辛子,コリアンダーパウダー,ターメリックパウダー,クミンパウダー,レッドチリパウダー,黒胡椒パウダー,ガラムマサラ)が示されている(しかしガラムマサラって混合スパイスだよな).