041 | 東南アジア食紀行 | 森枝卓士 | 徳間文庫 | 1989 | ISBN4-19-598958 C0195 | 667円 | エッセイ |
タイトル読んで字の如し。食文化の解説書。
“東南アジア”と一口に言っても、そこには実に複雑で入り組んださまざまな文化があり、民族がいる。国境も入り組んでいるが、必ずしも民族の境目と一致していないところもあり、戦争によって未だに難民扱いされている人々も多く、民族間の対立もある。食文化をとってみても、過去から近現代の歴史の影響を多次元的に受けて一筋縄では行かない世界が広がっている。日本では食べないようなものも普通に売られている一方で、極めて日本的なものも並んでいるらしい。全般的にベースは「醤」だが、その材料が魚だったりエビだったりする。
難しいことはさて置いて、さすがに森枝さんなので写真がきれいで、どの食い物もとてもうまそうにみえる。実際にうまいのだろう。東南アジア全般にわたって展開している“屋台”というものにいつかいってみたいものだと思った。きっと日本のそれよりうまいだろう。