059 | 王様のキッチン カレー新発見 | 河出書房新社 | 1998 | ISBN4-309-95515-0 C9477 | 1143円 | レシピ |
「王様のキッチン」シリーズのカレー編その二。「カレーの神髄」の2年後。 カラフルな店舗紹介とレシピを含んだ総合的な資料。
冒頭「本場のカレーはこんなに簡単!」として、神戸三宮「ゲイロードの チキンカレー」(インド)、東京原宿「ゴアのアルゴビ」(インドのベジタリ アン)、東京大田区の「ザイカのチキンカラヒ」(パキスタン)、京都大宮 「プージャーの豚肉のカリー」(スリランカ)、東京錦糸町の「ゲウチャイの ゲーン・キョウ・ワン」(タイ)、そして東京池袋「マレーチャンのナルシマ・ カレー」(マレーシア)の写真入りの丁寧なレシピが掲載されている。確かに、 その後の「ホテルのカレー」と比べれば比較的簡単にみえる。こちらのほうは 箱根宮ノ下の「富士屋ホテルのビーフカレー」、大阪中之島の「リーガルロイ ヤルホテルのカレーロワイヤル」が載っているのだが、こちらはさすがに時間 と手間がかかっている。しかし、“本場”も“ホテル”もどちらもうまそうに 見えることにかわりはない。
「野菜カレーがおいしい」として、東京目黒の「シーギリヤ」、同じく南青
山「ゴングル」、六番町の「ヘルシー館」、神戸三宮「メイフィル」、大阪太
融寺「タルカリ」など、野菜カレーを得意とする店舗が代表的メニューととも
に紹介されている。その他、東京赤坂「旬香亭(創作洋食)」、銀座の「ラ・
ベットラ(イタリアン)」、代々木上原「正宇治(中華)」、あるいはカレー
うどんの食べ歩きでは「泰明庵」「よし田」「ほさか」「古奈屋」「おかる」
などが挙げられている。
カレーの店舗以外にも、カレー食材が買える店として、東京錦糸町の「タイラ
ンド」、東京上板橋の「ソナリ システムス」が掲載されており、自作気分になっ
たときには大変有効そうだ。
「カレーの味を決める素材カタログ」では、意外といっては失礼だが、多く のスパイスが写真入りで掲載されている。唐がらしだけでも8種類、またカロ ンジやヒング、スクリューパイン、ピューマックルーといった日本では珍しい スパイスの写真がある。