068 | dancyu 1997年2月号 金のカレー銀のカレー | プレジデント社 | 1997 | 830円 | 店舗紹介 レシピ |
「dancyu」のカレー特集 in 1997。さまざまなカレー三千世界があなたを誘う。
特集冒頭,いきなり東海林さんと“真砂”の岩田さんの「味噌カレー」が炸裂す
る.「日本人はカレー好きである.日本人は味噌好きである.ならば世の中に
味噌カレーがないのはおかしい」のか?という気もしたが,新しいなにかを開
発するその姿勢はすばらしいと私は思う.結果としては,最初はカレー粉が強
烈なので味噌の風味を消してしまうのだが,桜味噌というもの(塩分が少ない)
を加えてみたら,ご飯にかけるととても合うものができあがった.他にも「温
泉卵のカレーソース」「タイカレー入りのたらこペースト」がある.普段から
こんな感じでカレーのバリエーションを食べさせてくれる店があるといいと思
うのだが、さすがの真砂でも特別メニューらしい。
さらに別なところでは、洋食の老舗「みかわや」さんが欧風カレー(ブイヨン
がとても大切らしい)、ロイチョードリ夫妻がインド風のベジタリアンカレー
の作り方を説明している.写真が豊富で親切である。野菜カレーは自分でも作
るがこんなにきれいにならないものだ.
その後「ふつう」の店舗紹介が続く。最初は「東京・神奈川・千葉・埼玉」
でよりすぐった店舗で、東京代沢「ゴッホ」、千葉柏の「ボンベイ」、おなじ
み神保町「共栄堂」、銀座日本橋丸善の屋上「丸善ゴルファーズスナック」、
鎌倉「キャラウェイ」、新宿御苑「ぴーまん」、東京駒沢「カフェ・プリムー
ル、東京恵比寿「マ・メゾン」、ネパールカレーの東京新桜台「アンナプルナ」。
東京学芸大前「ダール」、埼玉大宮「チャプチャプ」。特に 「マ・メゾン」は
ぜひ食べてみたい気になる写真である。
京阪神では、京都木屋町御池「ブルーマー55」、京都聖護院「ビィヤント」、
大阪大正「チャイ工房」、大阪本庄東「ガラム・マサラ」、大阪南船場「BOON」、
大阪本町「アルナ」、兵庫芦屋の「洋食工房 一喜」。一目見て関西はレベルが
高いとわかる。
別格扱いで、尾道の「香里」を紹介している。ここは尾道の鮮魚を天ぷらにし
て、それをカレーソースに合わせている。これこれ。こうでなくちゃいかんよ。
最後に「札幌・山形・名古屋・福岡」という、共通点がよくわからない地域か
ら、札幌円山「ミルチ」、札幌幌平橋「サボイ」、山形天童のカレーコロッケ
「花輪コロッケ店」、名古屋名駅地下「ボンベイ」、名古屋東片端「南洋の父」、
福岡別府「ヘヴン」、福岡天神「米一のカレー」である。
どの店のカレーもすばらしくきれいな写真でおいしそうである。この紹介を書
いていて腹は減るはストレスが溜まるはもう大変。
「底なしカレーワールド」潜入記として,納豆カレーやイカ墨カレー,ロー ストチキンのドライカレー詰め、インドカレーたい焼き,などの、ある意味 “きわもの”を食べた感想を記してある。もっとも、表面的にはキワモノとは いえ、カレーのベースさえしっかりしていればどんな形をしていてもうまいの が「カレー料理」のよいところである。